ゴストハントはホラーとしての怖さもあり、ミステリーとしてのワクワク感もあります。ですがこの作品の一番引き付けられるところはキャラクターの人物感、個性の強さにあります。ゴーストハント1旧校舎怪談の最初に登場する主人公の女子高校生、谷山麻衣。そして学校の怪異現象調査のため、校長に雇われた渋谷サイキックリサーチ所長のナル(渋谷一也)とリン(林興徐)に出会います。後に、これまた校長に雇われたぼーさん(滝川法生)と巫女さんである松崎綾子と知り合います。時同じくして金髪の少年エクソシスト、ジョンブラウンも仲間に加わります。それぞれの登場がなかなか面白く感じられます。
ゴーストハント1旧校舎怪談 谷山麻衣とナルの登場
ゴーストハント第1作旧校舎の怪談は主人公の谷山麻衣が夜、学校の教室で友達4名とオカルトゲームをしているところから始まります。暗い教室で一人一人がペンライトを点け怪談話をしていきます。ひとりが話し終えるとペンライトを消し、4人全員が話し終えると全員のペンライトの明かりが消え暗闇に覆われます。明かりといえば廊下の端にある非常口のかすかな光のみ。そこからひとりづつ数を数えていきます。全員で4人なので4を数えたらそこで終わりであす。が、何処からか5と数える声が聞こえます。
谷山麻衣はじめ女子高校生4人は恐怖でお互い抱きつきます。非常灯の暗い明かりが教室の戸口を照らします。そこに黒い人影が見えます。4人が恐怖を感じながらも目を凝らしてその人影を見るとどうも男性のようで若そう。自分たちと同じ年齢に思える少年が柱にもたれていました。
一人がその少年に「今5と言ったのはあなたですか?」と聞いた。その少年は「そう。」と答えます。その少年がナルであり、谷山麻衣との出会いとなります。4人が話していた怪談話にも面白さと怖さもあり楽しめます。そして夜に怪談話をして暗闇の中で数を数えるとひとり多くなるという。昔に聞いたことのある怪談でもありますが、この話の中でも確かに一人多く現れますが幽霊や魔物でなく主役の一人、ナルをここで登場させたのも面白いところです。
ゴーストハント1 旧校舎の怪談で谷山麻衣をナルが渋谷サイキックリサーチの一員とする
谷山麻衣がいわくつきの旧校舎に興味を持ち、中に入り、ひょんな事からそこにいたナルの助手リン(林興徐)の足に怪我をさせてしまいます。高価なビデオカメラも壊してしまい、ナルから弁償を迫られます。女子高生の身分で高価なビデオカメラを弁償出来るわけもなく困っているとナルが「それならうちで働け」と言います。この時点ではいかにもビデオカメラの弁償の為にタダ働きをさせられてしまうような印象ですが、実際はナルは谷山麻衣が両親がおらず生活もままならない状況であることを校長から聞いて知っていました。このため敢えて渋谷サイキックリサーチの一員として働いてもらうことによって麻衣を助けようとしたのではないかと思ってしまいます。態度では麻衣に対して高慢な態度をとるナルですが、本心は麻衣に対して好意を持っているとも受け取れます。
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